子育て世代移住促進 茅野市の保育園体験入園

元気に遊ぶ長男の様子を見守りつつ園長の話に耳を傾けた藁科誠さん(中央)
茅野市は、最近の移住相談で子育てに関する問い合わせが目立つことから、25日に移住希望の子育て世代を対象に親子で参加してもらう体験入園を同市金沢保育園で初めて実施した。市内の移住体験住宅に滞在する1家族4人が参加した。
参加したのは、静岡市に自宅がある藁科誠さん(39)。子どもを外で遊ばせるのにためらう真夏の静岡の暑さに「将来を見据えた時、夏でも子どもが外で思いっきり遊べるような涼しい気候のまちで子育てをしたい」と述べ、茅野市への移住を可能性の一つとしている。移住した場合、長男(4)が通うことになる保育園や市の子育て環境に理解を深めようと、体験入園に参加した。
長男は他の園児と仲良くプール遊び。藁科さん夫婦は園舎で長男の様子を見ながら、園長や市職員の説明に耳を傾けた。
同保育園は金沢小学校と隣接し、同校教諭が保育園で子どもたちと接する機会があるという。地元のブルーベリー農家が園児たちに収穫体験の機会を提供したこともあった。藁科さんは「地域全体で子どもたちを見守っている雰囲気がいい。制度として行っているのではなく、善意というか、自然な感情で園の運営に協力しているのだろう」と話した。茅野市も夏場は気温が高いが「湿度が低いせいか、カラッとした暑さで日陰に入れば過ごしやすい」と語った。
市移住・交流推進室によると、子育て世代は「子どもが入学する前までに移住しようと考えるケースが多い。未就学児の保育環境は大事なポイントになるのでは」としている。