伊那の諏訪神社御柱大祭 御用材の皮むき備え

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伊那市南福地の御柱祭で山出し準備として御用材の皮むきをする祭典実行委員会の氏子

伊那市富県南福地の諏訪神社御柱大祭は27日、御柱御用材のめど穴開けと皮むきの作業をした。氏子でつくる祭典実行委員会の約30人が参加。御用材に穴を開けて木の皮をむくと滑らかな木肌が現れ、本祭に向けた準備を整えた。山出しは9月9日、里曳(び)きと建て御柱は同23、24日に行う。

見立ては4月にあり、地元の財産区の山林や私有林から一の柱と四の柱をヒノキ、二の柱はアカマツ、三の柱はモミを御用材に選び、7月の斧入れ式で伐採していた。目通り周囲約1.8メートルを基準に各柱を選んだ。

御柱は毎回1寸ずつ長さを増すのが地区の習わし。この日はそれぞれの柱の長さを約6.27メートルに切り、チェーンソーで穴開けをした後、鎌やなたなどで木の皮を丁寧に剥ぎ取った。御柱を左右に傾けて下方の皮も全てむいた。

7年目に1度の同地区の御柱大祭は諏訪大社御柱祭に敬意を払って1年遅れで執り行う。南福地の上竹松、阿原、竹松の3地区の氏子約80戸が奉仕している。祭典委員長の下島一樹さん(70)は「行事は順調に進んでいる。高齢化で担い手が減って初めて参加する人も多いが、規模を縮小したり重機を使ったりしながらも継承し、祭りを盛り上げていきたい」と話していた。

祭典委によると御柱祭の日程は、主に重機による山出しの後に、9月18日に御柱休めの儀、本祭の24日に里曳きで一の柱と二の柱を境内に曳き着け、建て御柱を行う。三の柱と四の柱は前日23日に建てる。本祭には長持ち道中も出て大祭を盛り上げる。

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