どじょうプロジェクト 玉川小で水力発電体験

らせん式水力発電装置を組み立てる児童
地元の歴史と関わりの深いドジョウに絡めた事業で地域づくりを展開する茅野市山田区の有志でつくる団体「玉川山田どじょうプロジェクト」(守屋浩治代表)は28日、玉川小学校4年1部(児童31人)を対象にした水力発電の体験学習を行った。角野製作所(岐阜県)が開発・製造する発電キットを使用。児童が組み立て、学校田の横の幅30センチほどの堰に設置した。少ない水量でも発光ダイオード(LED)の防犯灯が点灯し、水のエネルギーのすごさを体感した。
キットは環境学習用の螺旋式水力発電装置「ピコピカ」。長さ1メートルほどの箱型で出力は2・4ワット、6ボルト。同社営業部長の角野雅哉さんと、同団体の守屋代表、宮坂貞博コーディネーター、電気技師が講師を務めた。
児童たちは水力発電の仕組みや、エネルギーの地産地消の話も聞いてから、24枚の羽根(ペットボトルキャップを再利用)を、下穴を開けた塩ビ管にねじで固定し、らせん状に。1枚の羽根に穴は4カ所あり、児童は使い慣れないドライバーに苦戦しながらも夢中で取り組み、最後は電動ドライバーで仕上げた。

学校田横のせぎに装置を置き、水のエネルギーで防犯灯が点灯すると児童の目が輝いた
用水路で装置の羽根が回転して防犯灯が点灯すると児童は大喜び。小山碧生君は「作るのが楽しかった。水から電気ができるのはすごい」と、原すみれさんは「明かりがついてうれしい。全校に見てもらいたい」と話した。
キットは2023年度の県地域発元気づくり支援金を活用して3台購入(1台13万5000円)。東部中学校と山田区の子どもの体験にも活用する。同団体は21年度も同支援金を受け区内の古民家を改修してドジョウ料理も提供する住民の交流拠点「どじょうハウス阿弥陀亭」を開設し活用を進めている。
守屋代表は「ピコピカを環境教育のモデル事業として市内から全県に広めたい」と話していた。