2023年9月2日付

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先日、大阪へ行く機会があった。これまで道頓堀や難波など”ザ・大阪”と言われるような観光地に行ったことがなかったので向かった。見物して気付いたのは外国人観光客の割合の多さ。極端に言えば視界に入る約7割は外国人観光客で、これも円安の影響かと妙に納得した▼道頓堀川周辺ではさまざまな飲食物を販売していた。店員も、また外国人。鶏の唐揚げを売っていた男性はネパール人で8年前に来日した。愛想がよく「もっと日本語がうまくなりたい」と言った。観光客も店員も外国人。一瞬、国外にいるような錯覚に陥った▼総務省の統計(2021年)によると日本の総人口は、1億2550万人で前年に比べ64万人減少した。減少幅は1950年以降で過去最大。日本人だけの人口は1億2278万人で、10年連続で減少幅が拡大した。国は2053年に総人口が1億人を割って9924万人になると予測する▼今でも人手不足の製造業や小売業、サービス業では外国人の雇用が増えている。国は、すでに外国人材を受け入れる対応策をまとめており、外国人を「社会を構成する一員」として位置付け、日本語を学ぶ機会を増やしていくという▼国際協力の意識が高い駒ケ根市には、国を越えて日本人と外国人が民間レベルで助け合う「民際交流」という言葉がある。今後日本は外国人の力を借りる機会が増える。民際の意識が重要になる。

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