空間居心地よく 諏訪市末広18日歩行者天国

歩行者天国にして社会実験を行う諏訪市の末広通り(末広商店街)。歩いて楽しく、居心地のいい空間にし、どのような変化が生まれるか確かめる=6月下旬撮影
諏訪市は18日、同市末広の市道(末広通り)を歩行者天国にし、歩きたくなる街中に向けた社会実験を行う。3月に策定した「上諏訪駅周辺まちなか未来ビジョン」に基づく取り組みで、諏訪圏青年会議所(JC)や店舗、市民らと連携し、通りにテーブルやいす、人工芝を配して遊び場や体験の場、くつろぎ場所などを開設。身近な公共空間でもある道路を歩いて楽しく、居心地のいい場にすることでどのような変化が生まれるか確かめる。来場者アンケートや人流変化など各種調査を実施する。
諏訪圏JCが同日、駅周辺のすわっチャオ、柳並公園、末広・小和田の3会場で開催する「諏訪圏フォーラム2023」との連動企画。市都市計画課によると、末広通りは延長約140メートルで、社会実験では商店街にある駐車場や空き店舗、リノベーション(改修)物件も活用する。
遊び場では、チョークでの路面落書きや大型のバランスゲーム、積み木が楽しめるようにする。文化・芸術の企画を組み入れ、岩谷画廊周辺にはアートゾーンを設置。映画館の跡地近くでは映画をテーマにしたブースを置く。温泉グッズを手作りするワークショップや、絵本の読み聞かせも行う予定だ。通りにはキッチンカーが出店する。
駅周辺のまちづくりを語り合う市民主体の通称「エキまちカイギ」のメンバーらも参加する。市は来場者アンケートのほか、7月中旬に行った事前調査と社会実験当日の人の流れを比べるなどし、歩きたくなるまちづくりへの基礎資料とする。
未来ビジョンでは「自動車だけに依存しない、移動を楽しむ環境整備」を優先プロジェクトの一つに掲げ、末広・小和田周辺はリノベによる街並みデザイン、居心地が良く歩きたくなる「ウォーカブルゾーン」の形成を重点的に進めるエリアに位置付けた。市は幅広い世代に来場を呼び掛けている。
イベント開催時間は午前10時~午後4時(交通規制は午前7時半~午後5時)。雨天決行。問い合わせは市都市計画課(電話0266・52・4141内線264)へ。