子ども相撲に歓声 諏訪市文出で八剣祭大祭

4年ぶりの取り組みに盛り上がった子ども相撲=諏訪市豊田文出の八剣神社
実りの季節、諏訪地方各地の秋祭りがコロナ禍前のにぎわいを取り戻し始めている。諏訪市豊田文出で2日、八剣神社の「八剣祭大祭」が始まり、宵祭りが4年ぶりに復活。氏子が集って子ども相撲や演芸会、手作りの屋台を楽しんだ。
青壮年の有志約150人でつくる文出若連(遠藤航平会長)が主催。「かつての祭りの完全復活」を合言葉に準備を進めたが、この間に商品の仕入れ先や出店業者が廃業していて新たな調達先を探さなければならなかったり、境内に建てる舞台の木材に狂いが生じて設置に苦労したり-と思いがけない障壁を乗り越えて開催にこぎ着けた。
神社周辺の手作り屋台は行列ができ、境内での相撲大会には「期待以上の人数」という25人の保育園児、小学生が挑戦。力いっぱいの取り組みに声援が飛んだ。高学年男子の部で優勝した豊田小学校5年の児童(10)は「お祭りが楽しみで、優勝したくて友達と練習した。勝てたことも祭りができたこともうれしい」と喜んだ。
演芸会はカラオケ大会や若連の唄と寸劇に加えて同小6年生(55人)も特別出演し、歌とウクレレの演奏で祭りを盛り上げた。遠藤会長は境内に響く区民の歓声に安堵(あんど)し、「ふるさとの祭りの楽しさを次代につなげたい」と話していた。