人生の節目彩った絹 岡谷蚕糸博物館で企画展

岡谷蚕糸博物館で開かれている企画展「人生の節目と絹に寄せる思い」
岡谷市の岡谷蚕糸博物館は、企画展「人生の節目と絹に寄せる思い」を同館で開いている。大正から昭和初期に諏訪地方の家庭や製糸業に関わっていた家庭で使われていた絹の着物15点、帯4点、小物7点を展示。七五三や婚礼など人生の節目を彩った絹製品とそれに込めた思いを解説している。11月19日まで。
展示品は各家庭から寄贈された同館収蔵品で、絹の産着、七五三参りの晴れ着、諏訪高等女学校(現諏訪二葉高校)の卒業時に使用された袷、豪華な婚礼衣装の打ち掛け・白無垢、白喪服などが並ぶ。1歳を迎えた子どもが、一生食べ物に困らないようにとの願いを込めて作られた「一升袋」もある。
企画を担当した同館学芸員の原田留津子さんは「特別な日の装いとして用意した家族の愛情や親心が絹織物に込められている。家族で大切に受け継がれてきた絹の思いを感じ取ってほしい」と話している。
入館料は一般510円、中高生310円、小学生160円。諏訪地方の小中学生と岡谷市在住・在学の高校生は無料。時間は午前9時~午後5時。休館日は毎週水曜日と9月19日、10月10日。関連イベントとして学芸員によるギャラリートーク(9月16日午前10時)やワークショップ「繭で作る髪飾り」(10月7日午前10時、参加費800円)もある。問い合わせは同館(電話0266・23・3489)へ。