2016年12月17日付

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いじめがとどまる兆しが見られない。文部科学省の調べでは昨年度、調査開始以来、過去最高の認知件数になったという。いじめが原因で自殺した児童生徒も複数ある上に、昨今は「原発(避難)いじめ」なる”新種”も加わり、ますます事態は深刻さを増しているようだ▼今年10月下旬に文科省が公表した2015年度児童生徒問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査によると、いじめの認知件数は全国で22万4540件。前年度比368件の増で、調査を開始した85年以来で最も多いという▼全国で1日平均615件のいじめが認められていることになる。今年は新たに、東京電力福島第1原発事故に伴う福島県からの避難児童が標的の新たないじめも認知されている。今後、どれだけ増えるのか、考えるだけで恐ろしい▼専門家によるといじめは、自分を「肯定したい」「強さを確かめたい」「存在意義を認めたい」など「身勝手な」心理状態から引き起こされるという。企業内のパワハラとも共通する。いずれにしても社会に不要なものの筆頭だ▼原発いじめでは重大事態にも関わらず、学校が適切に対応していなかった。上伊那地域でも消防士が職場内いじめを遺書に記して、自ら命を絶った事例がある。生命が守られるべき場所で命が脅かされている。立場や場所を問わず「誰かが」ではなく「誰もが」いじめに立ち向かう必要に迫られている。

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