古民家再生へ活用探る 学生が空き家見学

石崎さん宅の古民家を見学するリノベサークル「DABO」の学生たち
首都圏の大学で建築学を学ぶ学生たちでつくるリノベーション・サークル「DABO」の学生たち8人が5日、岡谷市を訪れ、同市銀座の石崎一朝さん宅の空き家を見学。古民家の再生に向け活用方法を探った。
DABOは14の大学の学生約80人で組織。東京都や神奈川県、熊本県などの古民家6軒をリノベーション(改築)し、学生の学びの場やゲストハウス、地域の食堂などに再生している。今回は学生たちの活動を知った石崎さんが「学生たちの学びになれば」とリノベーションを依頼した。
石崎さん宅の古民家は築130~140年の木造一部2階建てで、1996(平成8)年ごろまでは使われていたが、現在は空き家状態。約147平方メートルの室内は古道具が置かれている。石崎さんは「銀座通りは昔は商店が軒を並べていたが、現在はシャッター通りと化している。リノベで古民家が核となり、にぎわいが戻れば」と期待。DABO共同代表で芝浦工業大学3年の金山哲也さん(21)は「国内各地で空き家が増加しているが、活用方法が提示されていない。地元の人たちの声に耳を傾けながら、地域の特性に合った活用方法を提案していきたい」と話した。
今後は、年度内に地域住民を交えたワークショップで活用方法を絞り、営利使用する際にはテナントを募集。2025年3月末ごろのリノベ終了を計画している。