2023年9月10日付

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「なにしてるんですか!」「頭使って」など、熱を帯びた叱咤(しった)がすっかりおなじみになった。バスケットボール男子日本代表ヘッドコーチのトム・ホーバスさん。沖縄(日本)など3カ国で開かれた今回のワールドカップで「アカツキジャパン」をアジア勢最上位に導き、来夏のパリ五輪出場権を手にした▼自力での五輪出場はモントリオール五輪以来48年ぶり。女子日本代表を率いた2020年東京五輪の銀メダル獲得に次ぐ快挙で、指導者としての卓越した手腕を見せつけた▼冒頭の檄(げき)とともに今大会で印象的だったのが「自分の仕事をして」「自分を信じて」との言葉。ホーバスさんは女子日本代表を「スーパースターはいないが、スーパーチーム」と表現した。男子も総合力のスーパースターよりも、専門力のスペシャリストを重視して集めたという▼さらに当初は弱気に映った選手に「信じる力」を浸透させ、大会終盤には外国メディアに「闘争心の強いチーム」とまで言わしめた。個々が特性を磨き、自信を持って力を発揮すれば、団体として大きな結果をもたらすことができる―。私たちにも力を与えてくれそうな考え方だ▼大会後、大きな扉をこじ開けてみせたチームを「まあまあだね」と評して笑いを誘うと、「もっともっとできる。まだ仕事は終わっていない」とパリ五輪への意気込みを見せた。「信じる力」のさらなる躍進に期待したい。

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