駒ケ根の大宮五十鈴神社 23日例大祭宵祭り

三国花火の筒材に使う御神木を山出しする氏子。4年ぶりの奉納に向けて祭典委員会が準備を進めている=駒ケ根市北割一区
駒ケ根市北割一区の大宮五十鈴神社で23日に開催予定の例大祭宵祭りで、市無形民俗文化財に指定されている三国一煙火と獅子練りが4年ぶりに奉納される。年番の北割耕地祭典委員会は「氏子、区民が心待ちにする」祭り当日に向けて、三国花火の筒材の用意など準備を進めている。
例大祭は2日間の日程。初日の宵祭りの神賑行事は祭りの呼び物となっており、特に三国一煙火は、「大三国」など勢いよく噴き出す筒花火の下で、氏子衆がまといを振り上げるなど心意気を見せ、多くの氏子や見物人でにぎわう。市内の神社の合祀記念で1908(明治41)年ごろから続く伝統行事。
だが、2020年以降の3年間は新型コロナ感染拡大防止の観点から中止し、両日とも神事のみ実施した。
今年の例大祭は23日に宵祭り、24日に本祭りを行う。北割一区、北割二区の氏子でつくる北割耕地祭典委員会にとっては6年ぶりの奉納。野崎勝弘煙火部長(61)=北割一区=は、ここ数年で部員の入れ替わりが進み、「初めて経験する部員も多いようだ。手順を思い出すための場も開いている」。祭典委では今月上旬、花火の筒材に使う御神木を北割一区の林から切り出すなど準備を進めている。
御神木はアカマツ。専門業者に持ち込んで開けた穴に当日朝、煙火部員が火薬を詰めて仕上げる。地域内を巡った後、神社境内で午後7時に初三国、同8時30分に大三国に点火される。松崎栄司祭典委員長(66)=北割二区=は「氏子、区民が心待ちにしていた祭り。一般市民も期待を寄せてくれている。うれしい」と話していた。