次回御柱へ曳行路で勉強会 諏訪市木遣保存会

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上社山出しの難所「穴山の大曲」で木遣りを響かせる諏訪市木遣保存会の会員たち=17日、茅野市玉川穴山

諏訪市木遣保存会は17日、諏訪大社御柱祭の上社山出し・里曳きの曳行路で勉強会を開いた。新型コロナ下で行われた昨春の御柱祭では山出しの人力曳行が中止となったこともあり、2028(令和10)年の次回に向け、通常の流れを確認しておこうと計画した。山出し出発点にあたる茅野市と原村境の「綱置場」から、上社本宮(諏訪市)・前宮(茅野市)までたどり、御柱が通過するその土地や要所ならではの木やりも習得した。

新入会員からベテランまで18人が参加した。木遣名人の小池共平さん(83)=湖南=らが講師となり、上社御柱用材の伐採で行う木やりから、 めでたく清く 綱渡り…という綱置場で響かせる木やりまで丁寧に解説。手本や資料を見て節回しを確認し、全員で声を合わせた。

5台の車に分乗し、続いて道幅が狭くクランク状になった「穴山の大曲」へ。おんべを高く掲げて ここは難所だで お願いだ…と歌い、元綱衆の力を結集する木やりも習った。 ここは柳沢裏 昼めしだ いま一息だで お願いだ…(原村柳沢)など、要所要所で響かせる伝統の木やりも覚えた。

昨秋の小宮御柱祭後から同会の練習に加わり、今年6月に入会した諏訪市四賀の会社員降旗瑞稀さん(31)は「初めて聞く木やりもあった。意味や節回しをしっかり覚えたい」と意気込んだ。来年は下社編の勉強会を行う予定。同会の竹森笑子会長=湖南=は「昔から受け継がれてきた木やりを伝承したい。若い会員に覚えてもらい、いまの子どもたち、次の世代につなげられるようにしたい」と話していた。

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