ドローン活用農薬空中散布 茅野で実演会

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茅野市金沢の大豆畑で行われたドローンを活用した害虫防除の実演

諏訪地域の水田の転作品目として大豆栽培の振興を図ろうと取り組む県諏訪農業農村支援センターと諏訪農業経営者協会は19日、小型無人機ドローンを使った農薬空中散布の実演会を八ケ岳農産(茅野市金沢、宮坂直治社長)が大豆を栽培する同市金沢の畑で行った。ドローンを活用した農作業を請け負うソリストオフィス(同市豊平、池田俊之介代表)が散布を披露した。

八ケ岳農産は茅野市で育てた大豆を発酵させた納豆を販売したい意向を持つ。6月には水田転換湿害対策の種まきの実演会が同畑で行われた。農地の広さは10アール。ここまでの生育は順調という。

大豆栽培では、実の養分を吸い取るカメムシの対策が重要で収量に大きく影響するが、大人の胸の辺りまで育った大豆の畑に入り込んで殺虫剤を散布する労働は負担が大きい。同社は9月上旬に散布作業を行ったが、準備時間を含め1時間半ほどの時間を要した。熱中症対策のため、作業は夕方から始め、日没時間を意識しながら取り組まざるを得なかった。

空中散布の実演は、同センター、JA信州諏訪、茅野市農林課の職員ら約20人が見守った。池田代表が操作する場合と事前にプログラムし、畑ではすべて自動で散布する2種類の方法を披露した。散布量は計約6キロ。散布時間はそれぞれ1分ほど。宮坂社長(61)は「手間をかけずに害虫防除ができ、日中でも作業ができる。労働の負荷と作業時間の時給換算を考慮すれば、ドローン散布を委託するメリットはある」と話した。

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