東京藝大音楽高招く 27日に伊那コンサート

伊那コンサートのPR用チラシ
国内外で活躍する音楽家を輩出している東京藝術大学音楽学部付属音楽高校(東京都)2年生を招いた「伊那コンサート」が、27日に伊那市高遠町で開かれる。同地区出身で東京音楽学校(現東京藝大)初代校長だった伊澤修二(1851~1917)の縁で、同校と伊澤修二記念音楽祭実行委員会が初めて企画。午後6時から信州高遠美術館で約40人が弦楽やピアノの名曲を披露する。入場無料。定員100人を募集している。
伊澤修二は東京音楽学校の校長として活躍したほか、唱歌集の編集をはじめ音楽教育に尽力。市と東京藝大は伊澤の功績をきっかけに、その名を冠した記念音楽祭を同市で開催して交流を続けている。
音楽高校は1954年の創設。東京藝大の教員らが指導し、世界で活躍できる人材育成に取り組んでいる。市と東京藝大の縁から同校2年生の研修旅行の行き先に高遠町地区が挙がり、芸術を通した交流や関係人口の創出などにつなげようとコンサートを企画。同記念音楽祭の関連事業に位置付けた。
美術館特別演奏は、ハイドンの弦楽四重奏曲やメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲など五つのプログラムを予定。音楽家を目指して研さんを積んでいる生徒たちの個性が光る約1時間のステージだ。
同日は、高遠町文化体育館で小学生向けの部(午前9時)、中高生向けの部(午前10時15分)も開く。童謡などがテーマで、地元の子どもたちと共演も予定する。
市教育委員会は「伊澤修二先生の縁で実現したコンサート。次代を担う若手芸術家のみずみずしい演奏を間近で聞くことができる大変貴重な機会なので、ぜひ来場してほしい」と呼び掛けている。
申し込みや問い合わせは、市教委生涯学習課高遠教育振興係(電話0265・94・2557)へ。市のホームページからも申請できる。