春菊育てて植物文字 茅野で宮坂さん個展

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春菊で「アノニム」と表現した植物文字の作品と宮坂了作さん

茅野市湖東の「アノニム・ギャラリー」で26日まで、芸術家宮坂了作(本名正次)さん(73)=諏訪市小和田南=の個展「アノニムでアノニムをたべよう」が開かれている。春菊を育てて「アノニム」の文字を表現した「植物文字」を庭で展示。25日には成長した春菊を食べるイベントを計画し、参加を呼び掛けている。

宮坂さんは日本大学芸術学部入学後、米国カリフォルニア芸術大学に留学し、「ハプニング」の創始者アラン・カプローの下で学んだ。帰国後は家業の農業を営む傍ら、創作活動を継続。自身の創作の原点は「農業」だといい、土や植物などを題材にした作品に取り組んでいる。

植物文字は90センチ四方のケース四つにそれぞれ春菊で「ア」「ノ」「ニ」「ム」と描いた。今月1日にまいた種は芽を出してすくすくと成長し、緑色の若芽が文字を形作っている。このほか、大理石の粉末が入ったアクリル絵の具で「土になれ」などの言葉とともに表現した作品「地図の絵画」は、0~50号の約40点を展示している。

イベントは25日正午から、ギャラリーの庭で開く。近くのパン店「カルパ」の協力で、作品の春菊を刈り取ってサンドイッチとスープを作り1500円で提供する。午前11時から春菊を刈り取る作業も見学できる。

宮坂さんは「植物文字は食べて完成する作品。ぜひ食べに来てほしい」と話している。

正午~午後5時。水・木曜定休。入場無料。

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