専門の指導員がキノコを鑑別 相談所を開設

県諏訪合同庁舎に開設した鑑別相談所。指導員の藤森政明さんが採った山のキノコも展示した
県諏訪保健福祉事務所は20日から、野生キノコの鑑別相談を諏訪市上川1の県諏訪合同庁舎で始めた。高温と少雨で山のキノコの発生が鈍っていることを反映し、初日の利用は3人にとどまったが、県きのこ衛生指導員に食用か不食かを判別してもらい、「専門家に見てもらえば安心」と喜んでいた。
県きのこ中毒予防月間(10月19日まで)に併せた取り組みで、諏訪合庁では期間中の月、水、金曜日、22日から始める長地公民館では月、金曜日に開設。ともに午後2~4時に受け付ける。
諏訪市四賀の無職古川教司さん(75)は20日、地元の山で採った2種類のキノコを持ち込み、同指導員の藤森政明さん(54)=岡谷市=に鑑別してもらった。いずれも食用と分かり「安心した。山にもっとキノコが出てきてほしいね」と話した。コムソウとして親しまれるショウゲンジの持ち込みもあった。
毒キノコによる食中毒は9~10月に集中。豊作年ほど多発するが、不作の年も生えている全てを採ってきてしまいがちになる傾向があり、注意が必要という。同事務所と藤森さんは「知らないキノコは採らない、食べない、あげないが原則」と強調し、不安な場合は鑑別相談を利用するよう呼び掛けていた。