諏訪、上田署 新和田トンネルに交通指導所

交通指導所でドライバーに安全運転を呼び掛ける参加者=小県郡長和町和田の国道142号
昨年4月に始まった国道142号新和田トンネル有料道路無料化に伴う交通量や事故発生数の増加傾向を受け、諏訪署と上田署は25日、小県郡長和町和田の同道路旧料金所前に交通指導所を設置した。交通安全協会、自治体、県の地域振興局らの協力を得て、約30人が通行する車両に啓発チラシやのぼり旗を使って安全運転を促した。
無料開放された区間は長和町和田―岡谷市長地の14・8キロ。両署が合同で交通指導所を置くのは無料化後初めて。県諏訪建設事務所が、湖北トンネル南の信号交差点で実施した交通量調査(2021、22年9月)では、平日が26・6%増、休日は45・7%増と、無料化後はいずれも交通量が増加している。
両署によると、追突事故が昼夜を問わず発生、対向車線進入による正面衝突も見られるという。参加者は、通行する車両を手信号で呼び止め、ドライバーに交通量が増加していると説明。「スピードを出しすぎないで」「適切な車間距離を守って」などと呼び掛けた。
諏訪署交通課の前沢嘉信課長は「交通量が多く、用意していた配布物が想定よりも早くなくなった」と話した。その後、和田峠で24日に発生した大型バイクがガードレールに衝突する重傷事故を例に挙げて、各団体に引き続き協力を求めた。上田署交通課の伊藤伸一課長は「これから秋の行楽シーズンが始まり、交通量も増加する」とし、「この機会に事故抑止活動ができれば」と述べた。