2016年12月20日付

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「2016年は大転換点だった可能性がある」。囲碁で今年3月、人工知能(AI)が世界最強レベルの韓国人棋士に勝った出来事を、経営コンサルティング会社代表の小宮一慶さんはこう表現した▼諏訪信用金庫と取引がある企業の経営者で構成するユースクラブとビジネスクラブの主催で、今月15日に行われた講演で語った。AIは既にチェスや将棋では人間を破っていたが、より複雑な囲碁ではプロ棋士に勝つのはまだ先とみられていた。ところが「思っていたよりずっと早くきてしまった」▼驚かされたのは「AIが、今まで人間が打ったことのない手を考えて打ったこと」という。AIの能力が飛躍的に伸びることで、世の中を大きく変えていくことは間違いない│と強調した▼問題は、AIの本質に「二極分化」をはらむことと説く。AIが発達すれば、AIに取って代わられて仕事を失う人が増え、一方で無制限にもうける人が出現し、放っておくと二極化は加速するというのだ。小説や映画に描かれてきた近未来SFの世界が現実味を帯びる。1973年公開の米映画「ソイレント・グリーン」を思い出した▼一握りの特権階級と大多数の貧民という格差激しい未来社会を舞台に、人々に配給される食品「ソイレント・グリーン」の秘密を知った主人公の非常な驚きで終わる内容だったと記憶する。われわれの現実世界はどう進んでいくだろう。

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