蓼科高原映画祭 短編映画コンク表彰式

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記念セレモニーで26回目の映画祭の開催を祝った関係者ら

茅野市内で開催中の第26回小津安二郎記念・蓼科高原映画祭(同実行委員主催)の記念セレモニーが9月30日、茅野市民館で開かれた。小津家や松竹関係者、映画監督らゲストが登壇し、映画祭の開催と小津監督生誕120年の節目を祝った。

ゲストを代表し、松竹の大角正顧問は戦後の連合国軍総司令部(GHQ)の検閲により8分間のシーンがカットされて公開した小津監督作品の「父ありき」(1942年)を紹介。ロシアで個人所有となっていた同作品の完全なフィルムを松竹が修復したと明かし、「来年の蓼科高原映画祭での上映を約束する。小津の原点が見られるのを楽しみにしてもらいたい」と語った。映画祭に寄せて、「この映画祭を30年、50年と続けるようにわれわれも頑張っていきたい」とあいさつした。

午後には同市仲町の新星劇場で短編映画コンクールの表彰式が行われた。全国から寄せられた111作品のうち、グランプリは邉拓耶さん(32)=川崎市=の「たまには蜂蜜を。」が受賞。邉さんは俳優として活動しており、今回初めて映画監督を務めた。表彰式の後、「とにかくうれしく頭が真っ白になった。続編を見たいと言ってくれる方もいたので、俳優業と並行して映画制作も続けていきたい」と話した。

この日は市民館と新星劇場で計8本を上映。小津監督作品「秋日和」の上映前にはゲストの兼松熈太郎監督が「小津を語る」と題して話し、上映後に主演俳優の岡田茉莉子さんらによるトークもあった。市民館中庭では4年ぶりに実行委の「おもてなし隊」が豚汁や寒天デザート、甘酒を来場者に振る舞った。

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