みんなで学ぶ諏訪湖の日 諏訪でフォーラム

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とぅいんくる星美さんのサイエンスショーに参加する地域の子どもたち。実験を通じて諏訪湖や環境のためにできることを考えた=1日、諏訪市のホテル紅や

諏訪湖に感謝し、恵みを守り生かす「諏訪湖の日」の1日、湖周で関連イベントが行われた。官民でつくる諏訪湖創生ビジョン推進会議は、諏訪市のホテル紅やでフォーラムを開催し、オンラインを含め約150人が参加。次世代の関心を醸成したいとの思いから、若手化学者の基調講演やサイエンスショーを採り入れ、家族で諏訪湖を楽しく学べる内容とした。地域の子どもや若者も諏訪湖や環境のためにできることを考えた。

「食」にまつわるショーで子どもたちの目をくぎ付けにしたのは、「きらきら管理栄養士」として活躍する、とぅいんくる星美さん。諏訪湖のワカサギや八ケ岳西麓のセロリも登場するクイズを出題しながら、栄養素やおいしさの秘密を紹介。参加者を交えて液体を使った実験をし、「食べ残しや飲み残しを減らすことも、水の汚れを減らす工夫です」と伝えていた。

化学者兼発明家で炭素回収技術研究機構(CRRA、東京)の機構長を務める村木風海さん(23)が基調講演。地球温暖化に関しては「二酸化炭素(CO2)が原因であることは明らか」とし、諏訪湖でも冬季の結氷期間が短くなり、御神渡り(御渡り)ができない「明けの海」や、渡り鳥によるワカサギの捕食が増えているとした。

温暖化対策で重視される適応策は「なれる」、緩和策は「やわらげる」という言葉にそれぞれ変換し、「やわらげるの中には、太陽光などの再生可能エネルギーの利用や節電がある」とした。家庭用・オフィス用に開発した超小型CO2回収装置も紹介した。

「諏訪湖の日」は2019年制定。同年はキックオフイベントを催したが、新型コロナの影響で翌年のフォーラムは休止し、21、22年はオンラインで開催していた。会場では創生ビジョンに基づく取り組みや、湖の宝や課題を展示と映像で紹介。県が来年4月の開所を目指す「諏訪湖環境研究センター」(仮称)のセンター長に内定した国立環境研究所生物多様性領域客員研究員の髙村典子さんの講演も行われた。

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