小学生が役者気分 「伊那能」前に体験講座

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中家さんの指導で仕舞を体験する富県小学校の4年生児童

第32回「伊那能」(11月19日、県伊那文化会館)の実行委員会は2日、能楽の体験講座を伊那市の富県小学校で開いた。伊那能の出演者でシテ方観世流能楽師の中家美千代さん(59)=同市=が講師として来校。4、5年生33人が能楽の謡や仕舞などを体験し、伝統芸能への理解を深めた。

能楽を身近に感じてもらおうと毎年開いている公演。より多くの人に親しんでもらおうと事前に体験講座を開いている。今回は一般向けの講座に加え、富県小と伊那北小(24日)での出前講座を企画。公演日には市内の小中学生を会場に招待する。

4年生の講座では、中家さんが「700年近く前から同じ形で続いている日本の伝統的演劇です」と能楽の概要を説明。自身が演じた演目「羽衣」の映像を使い、独特の節回しがある謡や扇子を持って舞う仕舞を指導した。児童らは能面や装束の試着も体験し、シテ方の役者気分を味わった。

装束を身に付けてみた児童は「衣装が重くて動きにくかった。能面をかぶって舞ったら転んでしまいそう。全部着たら10キロぐらいあると聞いて驚いた」と話していた。

今年の伊那能では平家物語に登場する鵺退治の話を素材とし、殺された鵺に焦点を当てた作品「鵺」と狂言の「昆布売」を上演する。午後1時開演。前売り券は3000~8000円。お得なペア券もある。問い合わせは県伊那文化会館(電話0265・73・8822)へ。

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