2023年10月5日付

LINEで送る
Pocket

もうそんな時季なのか。公益財団法人日本漢字能力検定協会が「今年の漢字」の募集(11月1日~)に向け特設サイトを開設したとの発表があった。ようやく暑さも和らぎ、季節の移ろいを感じ始めたと思ったら、年末の足音。時がたつのは早い▼1年の世相を漢字一字で表す「今年の漢字」。最も応募数の多い漢字が選ばれ、12月12日に京都・清水寺で発表される。今年で29回目になる▼振り返れば、昨年は「戦」だった。ロシアのウクライナ侵攻により「戦」争の恐ろしさを目の当たりにし、円安・物価高など生活上の「戦」いもあったことなどが理由に挙がった。「戦」が選ばれたのは2001年に続いて2回目。米国同時多発テロが起きた年だった▼特設サイトには今年の主な出来事がまとめられていて参考になる。トルコ・シリア地震(2月)、陸上自衛隊のヘリ墜落(4月)、福島第1原発の処理水放出開始(8月)、大手芸能事務所元社長による性加害認め謝罪(9月)などいくつも大きな出来事があった▼果たしてどんな漢字が選ばれるか。個人的には野球のWBC日本優勝(3月)が記憶に残る。大谷翔「平」選手の活躍に沸いた。5月には新型コロナが5類に移行し、「平」常のありがたさを実感。被爆地・広島で開かれたG7広島サミット(5月)にも注目した。核兵器使用の懸念が高まる中、改めて世界「平」和への願いを強くした。

おすすめ情報

PAGE TOP