糸萱かぼちゃ、うれしい収穫 北山小4年生

小さいけれど糸萱かぼちゃを手に笑顔の北山小4年生。手前は鹿を捕まえるために掘った落とし穴。大きなかぼちゃは生産者組合が提供
総合的な学習の時間で、「信州の伝統野菜」に選定され、昔から地域で親しまれてきた「糸萱かぼちゃ」の栽培に取り組む茅野市北山小学校4年生(21人)が4日、学校近くの畑で収穫を行った。日照りと鹿の食害で生育は悪く、収穫量は予想以下だったが、「北山の人においしいかぼちゃデザートをつくる」という目標に向けて胸を膨らませた。
栽培は、地元の糸萱かぼちゃ生産者組合の協力で5月に畑作りをして、組合から分けてもらった種をまいた。間引きや、つるの切り方も教わって熱心に取り組んだものの、夏休み明けに畑に来ると、多くのかぼちゃが鹿に食べられ大ショック。慌ててネットを張って防御したり、鹿を捕まえジビエで食べようと落とし穴も掘ったりした。
当初計画では200個以上取れるはずだったが、無事収穫を迎えたのは10分の1ほどで、大きさも小ぶり。それでも児童は実がなったことがうれしく、先を争うように収穫していた。
年間を通して指導してきた同組合の島立雄幸副代表は「畑が鹿の通り道だったよう。穴を掘って捕まえることは縄文人もやっていて、いいアイデア」と褒め、学習に役立ててもらおうと大きなかぼちゃ数個を提供した。児童はこれからデザートの試作に取り組み、地域の人や保護者に食べてもらうという。