上農・果樹コースの生徒 育てた果物洋菓子に

「生の果樹の味わいを洋菓子で楽しんでほしい」と、上農市で販売する焼き菓子作りに取り組む小松聖愛さん(左)と中山璃子さん=6日夕、伊那市の菓匠Shimizu
上伊那農業高校(南箕輪村)生物生産科果樹コースの中山璃子さんと小松聖愛さんが、コースの仲間と実習で一緒に育てた果物を使い、3種類の洋菓子作りに取り組んでいる。14日の同校文化祭一般公開で行われる恒例の「上農市」で販売。伊那市上牧の菓匠Shimizuの協力を得ながら、春から試作などを続けた2人は「加熱しても生の果物と同じおいしい状態にすることに苦労した。ぜひみんなに味わってほしい」と話している。
2年の時に郷土料理を授業で学ぶ中で、自分たちの育てた果物で上伊那の土産物を作ってみたいと考えた中山さんと小松さん。3年の課題研究で取り組むことにし、協力してくれる地元の菓子店探しから始めた。
5月から菓匠Shimizuのアドバイスを受けて、自分たちの作りたいものを検討。果物の素材を生かせるよう何度も試作して、納得できるレシピにたどり着いた。
完成したのは3種の焼き菓子で、ティグレにはリンゴ「紅玉」を生地に使用。カヌレはブドウ「シャインマスカット」をトッピングした。モモの「紅晩夏」はジャムにしてビスキュイサンドに挟んだ。
6、7日は同店の厨房を借りて、実際に上農市で販売する商品を調理。同校OBのパティシエらにも協力してもらいながら、2人は「一番おいしいものを届けたい」と情熱を傾けた。
上農市は午前9時半から。生徒たちが丹精込めた農産物や加工品とともに、2人が作った洋菓子も並ぶ。ティグレが250円で、カヌレ、ビスキュイサンドは各200円。3種セット600円も用意する。