のらざあの相乗り率増へ 茅野市東向ケ丘区活動

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人工知能(AI)が設定したルートを運行する茅野市の乗り合いオンデマンド交通「のらざあ」で低さが課題となっている相乗り率の向上につなげようと、市と同市の東向ケ丘区(荻田雅史区長)が6日、区公民館で意見交換を行った。同区では、住民や区が相乗り乗車を促す自発的な取り組みを始めている。

のらざあの総乗車人数に占める相乗りした乗車人数の割合「相乗り率」の低さは、1人を運送するためワンボックスタイプの車両を配車するケースがあるなど、非効率な運行の一因。同区では住民同士が声を掛け合って1カ所に集まり、一緒にスーパーマーケット間を往復する取り組みが自然発生的に始まっている。

意見交換では、相乗りを実践する女性が状況を報告した。その上で「同じグループで乗る場所がそれほど離れていないのであれば、2、3カ所で乗車できるようにしてほしい。目的地のスーパーまで乗せてもらい、仲間の1人をスーパーからちょっと先の診療所まで送ることもしてほしい」と一定のルール下で経由地を設ける運行方法を提案した。市側は「現状ではできない」としながらも、運行システムの運用会社に確認するとした。

同区は8月にのらざあについて区内の約190世帯を対象にアンケートを行い、約50世帯が回答。スマートフォンが使えない高齢者の代わりに「のらざあ」の乗車予約をスマートフォンのアプリ上で行うボランティア活動に「協力する」旨の回答もあった。荻田区長は「区内でも相乗りの仕組みを考えていきたい。今は運転免許があるからいいが、将来的には返納するだろう。その時にのらざあがいい形で継続されているようにと願う区民の声は強い」と話していた。

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