ニュース回顧2016 そば粉ガレット誕生

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地元産そば粉を用いた「ガレット」を新たな上伊那地方のグルメにしようと、9月に多彩な飲食店が協力して発足した「信州伊那谷ガレット協議会」。3カ月が経過した現在は上伊那全8市町村の29店が加盟し、それぞれ独自のレシピで提供している。売れ行きも好調だが、店主らは「一過性ではなく、そばを栽培する農業の生産現場までも含めて地域の活性につなげたい」と強調。人口減少社会の将来を見据えた取り組みにしようと意気込んでいる。

ガレットは薄く延ばし焼いたそば粉の生地に具材を包むフランスの郷土料理。協議会は「信州伊那谷ガレット」を共通ブランドに掲げ、イベントなども開いて普及に向けたPR活動を展開している。

卵にチーズ、ハムをトッピングした定番をはじめ、エスニック風やスイーツ仕立てなど、各店が個性あふれる内容で提供。既存のメニューを抜き、ガレットが最も売れ筋になった店舗も出てきている。

協議会代表で、伊那市西町でフレンチ・イタリアンの料理店を経営する渡邊竜朗さん(45)は「各店で客が増えているほか、家庭で調理してみようという動きにまで進んできている」と手応えを示す。

ガレットを新たなグルメにしようという試みは、上伊那観光連盟が飲食店に呼び掛けて6月に開いた「旅づくり塾」で浮上。そば粉を用いるため上伊那らしさが打ち出せるとして話は進んだ。ある加盟店のオーナーは「そばの分野で洋食屋が出る幕はあまりなかったが、この取り組みで変わった。飲食店同士の結束力も強くなった」と語る。

協議会事務局の同連盟も、現在までの好調な売れ行きや取り組みに手応えをつかむ。一方で、関心が薄れて客離れした時の店の対応など「継続性が課題」と指摘する。

加盟店主らは「ガレットを地域の文化に」と考え、認知度をさらに高めようと検討。渡邊さんは「人口減少の歯止めになるような経済活動としてもとらえていく。地元のそばを地元で消費し、循環社会につなげたい」と期待する。(勝村誠之)

米大統領選のトランプ氏勝利など、海外ニュースが国内にも動揺を与えた2016年。リオデジャネイロ五輪は史上最多のメダル獲得で湧き、スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」はブームを巻き起こした一方で、歩きスマホや運転中の操作が原因の事故やトラブルが相次いだ。県内では軽井沢町の国道で起こったスキーツアーバスの事故など悲しいニュースもあった。上伊那地方で話題になった出来事や活動を取り上げ、1年を振り返る。

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