2016年12月21日付

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まさか、もしかしたら―。驚きと期待で手に汗を握り、テレビ画面に釘付けになった。18日夜、横浜で行われたサッカー・クラブワールドカップ決勝。延長戦の末に惜敗したが、J1・鹿島アントラーズが欧州王者レアルマドリード(スペイン)相手に、一時はリードを奪う大健闘を演じて見せた▼6大陸のクラブ王者がトーナメントで世界一を争う大会。しかし今大会、鹿島はアジア王者ではなく「開催国枠」の出場。熱心なファンには怒られるかもしれないが、決勝を戦う姿すら想像していなかった▼鹿島といえば“神様”ジーコだ。ブラジル代表で主将も務めた名選手が1991年、日本リーグ1部と2部を行き来していた鹿島の前身・住友金属に電撃入団。「プロ意識がまるでなかった」チームにプロ精神や勝利への執着心を植え付け、Jリーグ屈指の強豪に導いた。「ジーコ・イズム」は鹿島の伝統として受け継がれている▼オレは山雅をJ1に上げるために来た―。JFL時代の松本山雅に移籍した元日本代表の松田直樹の存在が、ジーコに重なる。周囲が戸惑いも見せる中、本気でJ1を目指す厳しい姿勢がチームやサポーターの意識を改革。急逝後、その勝利を諦めない信念は伝説となり、J1昇格を成し遂げた▼信州からも世界への道はつながっている。世界王者を慌てさせた鹿島の活躍に、いずれは山雅もと、大きな夢をもらった気分だ。

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