国道20号諏訪バイパス 測量・地質調査開始へ

6日夜に開かれた下諏訪町第二区対象の住民説明会
今年度新規事業化された国道20号諏訪バイパス未着手区間10.3キロのうちの諏訪市上諏訪―下諏訪町東町の5.6キロ区間について、国土交通省は、11月中をめどに測量と地質調査を始める。測量作業では無人航空機(ドローン)も使用するため、10月末までに両市町の対象地区で住民説明会を順次開催し、理解を得られた地区から実施計画作成のための現地踏査を進めていく方針だ。
今回、測量は主にドローンを使って上空から照射したレーザーの反射時間や飛行位置などを計測して地形状況を測定する「ドローン(UAV)レーザ測量」で実施。地表面にレーザーが十分に到達しない場所は従来の地上作業で測量する。現地踏査をした上で飛行計画を立て、全体を10区間ほどに区分して1日ずつ測量する見込み。
ドローンを使用する際は地上60メートル以上の高さを飛行し、操縦者、機体監視者、整備者と複数の保安員の6~12人体制で行う。居住地の上空を飛行する場合は、実施期間などを記載した資料を飛行エリアの各戸に配布。両市町のホームページなどでも周知する。
また、トンネルや橋梁(きょうりょう)などの設計を行うため、併せて、ボーリング調査、物理探査(弾性波探査、電気探査)、地下水位の観測なども実施。現地踏査などを参考に場所を決め、機材の運搬ルートや調査場所の土地所有者に了承を得た上で行う。
測量は12月末までに行い、来年3月までに3次元データや図面を作成する計画。6日夜には下諏訪町第二区を対象とした説明会が御田町の平和館で開かれ、住民13人が参加した。概要を説明した長野国道事務所道路事業推進室の黒岩一室長は「地域の皆さんの役に立つ道路。ぜひご理解とご協力をいただきたい」と話した。