上農高GLと菓子庵石川 コラボ商品第3弾

コースをまたいで協力し、完成させた「太陽のちいずぷっちい」をPRする上伊那農業高校の生徒たち
上伊那農業高校(南箕輪村)グローカルコース(GL)3年生は、野菜コースの仲間が育てたミニトマトとバジルを使い、伊那市荒井の菓子庵石川と菓子「太陽のちいずぷっちい」を共同開発した。GLと同店のコラボレーション第3弾。14日の同校文化祭一般公開で行う伝統の「上農市」に加え、30日は東京の県アンテナショップ「銀座NAGANO」で販売。上農野菜でちょっと大人な味付けをした銘菓のおいしさや、それを育む地元の魅力を生徒が直接出向いて発信する。
第3弾は、コースの枠を超えて生徒が連携する同校初の取り組み。GLの依頼を受けて、野菜コース3年の平島尚緒さん(17)がミニトマト、北原亜衣莉さん(18)がバジルを提供し、上農野菜を広める研究をしている橋爪瑚々乃さん(17)も協力した。
GLの生徒が何度も試食するなどして完成させた菓子に3人は「とてもおいしかった。自分たちが作ったミニトマトやバジルを活用してくれて光栄。ただ野菜を売るのではない新しい広め方を実感できた」と話した。
「太陽のちいずぷっちい」は、ミニトマトとバジルを乾燥して粉末にし、チーズクリームに混ぜてクッキーに挟んだ。初めてのおつまみにも合う味付けで、ビールをテーマに伊那市で開かれた9月の飲食イベントで先行販売して265個を完売した。
14日午前9時30分から同校新体育館で開く上農市では第1弾バラ(1個300円)、第2弾レモン(同200円)のちいずぷっちいとともに、第3弾も1個200円を100個限定で販売。3種セットは700円で提供する。
GLの田中嵩志郎さん(18)は「さまざまな生産者とコラボをする中で、素材をどう生かすかや伝える大切さを学んだ。第3弾は原点回帰の上農野菜。コースをまたいだ商品開発はいい経験になった」と話す。東京での販売もGL3年生19人全員で行い、上伊那の豊かさをPRしてくる考えだ。