小学生就業体験に製造業 諏実タウン21、22日

セイコーエプソン「ものづくり塾」の社員から説明を受けながら、小学生が行う体験内容を確認する諏訪実業高の生徒たち
諏訪実業高校(諏訪市)は21、22日に開く学習成果発表イベント「諏実タウン」で、小学生向け就業体験「第16回キッズビジネスタウンすわ」に製造業を初めて取り入れる。同市大和のセイコーエプソン「ものづくり塾」の協力を受け、諏訪地方の小学生に製品の仕分け、検査、袋詰めの工程を体験してもらう計画。同社で研修する生徒3人が研修での学びを生かしながら子どもたちが製造業に親しむ手助けをする。
キッズビジネスタウンすわは、子どもたちに社会の仕組みを学んでもらいキャリア意識の醸成に役立てようと、小学4~6年生が”市民”となってまちを運営する取り組み。10以上の職業を用意され、商業科生徒が中心となって各日約150人の小学生をサポートする。
同校では一昨年から、学校での学びを企業で実践する「デュアル研修」を開始。生徒たちは原価計算やプログラミングを実践し、仕事の楽しさや厳しさなど充実した学びを実感する中で、子どもたちにものづくりのまちである諏訪の魅力を含め製造業に触れる機会をつくりたいと考えた。
製造コーナーは、商業科の3年生2人とデュアル研修に参加する2年生3人が担当。技能五輪で出された課題を同社が活用してプラスチック金型職種で成型した戦車やダンプカーなど4種類のミニプラモデルを用意。小学生には種類ごとに仕分け後、良品か否か検査し、うち1種類を袋詰めしてもらう。
5日にはものづくり塾の社員2人から説明を受けながら、実際に小学生が行う体験内容を確認した。2年の生徒(17)は「小学生は好奇心旺盛。体験を通じてたくさん吸収してほしい」と意気込んだ。商業科の磯谷幸子教諭は「デュアル研修で得た学ぶことの楽しさや働くことについて小学生に伝え、橋渡しをしてもらえたら」と期待していた。