ワカサギ釣り量、今季も上限なし 諏訪湖漁協

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諏訪湖のワカサギに関わる連絡会議で対応案を示す諏訪湖漁協。ワカサギ釣りの規制は昨季と同様にした=県諏訪合同庁舎

諏訪湖のワカサギに関わる連絡会議は11日、漁協や釣舟組合、県、湖周3市町の関係者ら約30人が出席して諏訪市内で開き、今季もワカサギ釣り量の上限を設けないと決めた。例年に比べ資源量は少ないとみられるものの、冬の観光資源でもある釣りの規制は強めない対応案を諏訪湖漁協が示し、了承された。来春の採卵資源の保護に向けては投網漁の自主規制を昨季より厳しくし、国や県の事業を活用した魚食性鳥類の追い払いや外来魚の駆除を継続する。

漁協が春にかけて諏訪湖に放流したワカサギ卵は約8000万粒。極度の採卵不振により、前年(約4億1000万粒)を大幅に下回った。

会議で県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)は、魚群探知機調査に基づく9月27日時点の資源量について、1450万匹と推定されると報告。過去5年の同時期平均値(3403万匹)の約4割の水準と説明した。一方、数が少ない分1匹当たりの餌が増え、平均体重・体長、肥満度のデータを基に「(魚体は)大型で推移している」とした。

自主抑制の期間は12月から来年5月末まで。過去には採卵資源を残すため、1人・1日当たりの釣り量に上限を定めたこともあったが、今季は設定せず、釣り時間に関しても昨季と同じく午前7時~午後3時半とした。漁協はワカサギ投網漁を当面、週2日・1日1時間に制限。期間中は流入河川や採卵河川の河口部などに禁漁区を設ける。

7業者でつくる諏訪湖釣舟組合の中澤滋組合長は、会議後の取材に対し「釣り量の上限なしとなり、大変ありがたい」とコメント。「水温が下がれば釣果が上がってくると思う。魚体が大きい。当たりの強さや脂の乗り具合もPRしながら、お客さまを呼び込みたい」と語った。漁協の藤森惠吉組合長は「遊漁が資源量の低下に与える影響はそれほど大きいものではない。冬の観光誘客に貢献したい思いもあった」と述べた。

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