飯島町長選告示まで1カ月 現新一騎打ちか
任期満了(11月29日)に伴う飯島町長選は11月14日の告示まで、1カ月に迫った。現職で2期目の下平洋一氏(72)=無所属、飯島岩間=、新人で前町副町長の唐澤隆氏(66)=無所属、田切北河原=が立候補を表明しており、2015年以来8年ぶりの選挙戦となる見通し。このほかに目立った動きはなく、現職と新人の2氏による一騎打ちの公算が大きくなっている。
下平氏は6月20日に開いた自身の後援会総会で出馬要請を受け、立候補を表明した。自然豊かな環境を生かした生活基盤整備、少子高齢化対策など、2期8年で取り組んできた政策を、さらに推進していく方針だ。「民間感覚で、ワクワクする飯島町の総仕上げ!」をキャッチフレーズに掲げて3選を目指す。
下平氏は食肉加工会社社長を経て、15年の町長選で初当選。町職員出身の町長が続いてきた中で、「新しい風を民間から」を旗印とした草の根運動で12年ぶりの選挙戦を制した。後援会は各地区の組織を通して支持を広げる。若い世代を対象とした集会を開くなど、組織の若返りも図っていく。9月下旬に町内2会場で町政報告会を実施。10月14日に事務所開き、11月7日に総決起大会を計画する。
唐澤氏は現町政を「アイデアや行動力は素晴らしいが、住民の意見を聞かずに短期間で政策を決めるところがある」などと指摘。「私は人と人、心と心をつなぎ、人を真ん中に置いた町政を目指す」と訴える。周囲の要請や支援を受け、7月13日に正式表明した。少子高齢化対策や自然・文化に関する活動の推進などを政策の目標に掲げる。
唐澤氏は町職員を経て、15年から1期4年間、下平町長の下で副町長を務めた。その後3年間は民間企業に勤務した。今年7月に同年生を中心に後援会を組織。以降約3400戸の全戸訪問、ミニ集会開催など草の根運動を通して支持拡大を図る。10月6日に事務所の本開きと総決起大会を実施。14日~11月1日に町内4地区で後援会支部の総決起大会を予定する。
同町長選には、このほかに目立った動きはない。共産党飯島町委員会は、今回の選挙で独自候補を立てる考えはなく、自主投票とする方針だ。
少子高齢化や担い手不足に伴う地域力の低下が懸念される中、両氏とも人口維持を課題に挙げているが、現段階では明確な争点はない。ただ行政運営の手法が焦点の一つになりそうだ。
投開票日は11月19日。立候補予定者事前説明会は10月25日、立候補届出書類等事前審査は11月9日に行われる。10月2日現在の選挙人名簿登録者数は7518人(男3660人、女3858人)。