映画のロケ地をeバイクで巡回 湖周でツアー

諏訪湖周の映画ロケ地を訪れたサイクリングツアー=下諏訪町のクリーニングモモセ
諏訪地方観光連盟は15日、諏訪湖周の映画ロケ地を電動アシスト付き自転車「eバイク」で巡るサイクリングツアーを開いた。関東地方をはじめ県内外から8人が参加。自転車冒険家の小口良平さん、諏訪圏フィルムコミッション(FC)の宮坂洋介さんのガイドのもと、映画「怪物」のロケ地を中心に撮影秘話を聞きながら見て回った。
FCが誘致したロケ地と、諏訪湖周のサイクリングロード整備とともに諏訪地方で導入が進むeバイクを組み合わせて諏訪の魅力に触れてもらおうと初めて開催。JR岡谷駅に隣接する岡谷市観光案内所を発着点に、釜口水門(岡谷市)、旧城北小学校(諏訪市)、立石公園(同市)など3市町のロケ地9カ所と、「怪物」の是枝裕和監督がお気に入りというランチやスイーツを食べ歩いた。
「怪物」に登場するクリーニングモモセ(下諏訪町)では、経営する百瀬勇さん・由喜江さん夫妻が撮影用に提供されたエプロンを着けてお出迎え。撮影に使われた洗濯物を運ぶリフトに特別に案内しながら、女優の安藤サクラさんが漬物好きだと知って作ってあげたところホテルで食べてくれたことなど撮影期間中のエピソードを披露した。
また、映画公開後は写真を撮りに国内外から観光客が同店を訪れていることも紹介。ロケーションガイドの宮坂さんは「外観がピンクでかわいらしいのが是枝監督の目に留まったよう」と説明し、是枝監督が計4回訪れたことを明かした。参加者は興味津々の様子で店内を見回し、写真や動画に収めていた。
同連盟の担当職員は「自転車だから見られる景色がある。今後もサイクリングコースの一つとして発信していき、多くの人に諏訪の特色を楽しんでもらえたら」と話していた。