2023年10月17日付
コンピューターゲームをスポーツとして捉えて競い合う「eスポーツ」。言葉を知ったのは数年前だろうか。当初ゲームがスポーツだと言われてピンとこなかったが、先日行われた杭州アジア大会では初めて正式競技として採用されるなど国際的には注目度が高まっている▼国際オリンピック委員会(IOC)が「オリンピック・eスポーツ・ゲームズ」を創設する構想を明らかにした。バッハ会長は世界でeスポーツに興味を持つ人は5億人以上などとし、今後の競技の発展性が見込めると指摘した。統計では、世界のスポーツ競技人口ランキングはバレーボールが約5億人で最多とされる中、この裾野の広さは魅力的に映る▼一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)によると、国内では約300人がプロライセンスの資格を有している。現在の市場規模はスポンサー収入をメインに100億円ほどとみられ、今後も増加することが予測されている▼純粋にゲームを楽しむほかに、年齢や障がいなどに関係なく親しめることがよさの一つとされる。ゲームを通じた交流が広がれば、関係者にとって理想の形だろう▼長野県内にも支部組織が置かれ、少しずつ活動が進んでいるようだ。国内で競技が普及するには、地方でも初心者向けの大会やPRイベントが実施されることが必要。理解が広がれば、大会誘致に伴う地域活性化にもつながりやすくなる。