ネパールの障がい者製作 カレンダー取り寄せ

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ネパールの障がい者が色付けに携わったカレンダーを手にする窪田代表

民間レベルでネパールの住民支援を続ける駒ケ根市のNPO法人「トカルパの光」は、同国のトカルパ村と周辺地域の身体障がい者が製作に携わった2024年の手作りカレンダー200部を現地から取り寄せた。1部につき「1000円を目安にした募金」と引き換え、集まった金額が製作に関わった障がい者の給金になる仕組み。同法人は「募金により製作者の生活の安定につながる。ぜひ協力を」と呼び掛けている。

カレンダーは山間地に自生する植物ロクタの樹皮を原料に手ですいた紙を使用。一度首都カトマンズで、日付などを印刷した後、再びトカルパ村へ戻し、障がい者が絵の具を使ってイラスト部分に色付けをしている。日付は西暦とネパール独自の「ビクラム暦」を併用。女性が調理や搾乳、水くみ、農作業などをするイラストが描かれている。

カレンダー作りの給金は障がい者の貴重な現金収入。最近の現地からの報告では「収入で世話になっている家族に食用油や香辛料を買うお金を手渡すことができた」「学齢期に行けなかった学校に将来通うためお金をためている」などの言葉が寄せられた。

同法人は伊南地域の住民が1994年に設立。元青年海外協力隊員の半田好男さんが代表を務める現地の非政府組織(NGO)「ディーヨ・フォーラム」と連携し、トカルパ村や周辺地域で識字教育などに取り組んでいる。同NGOは今年、長年の支援の功績が認められ、在日ネパール大使館から感謝状が贈られた。

同法人は29日に駒ケ根市の中心市街地で開く「みなこいワールドフェスタ・こまがね国際広場」のネパールブースで、カレンダーと引き換えの募金を呼び掛ける。窪田雅則代表(70)は「年末にはコロナ禍を経て4年ぶりにトカルパを訪れ、カレンダー作りを含めた支援の在り方について方針を確認する計画」と話している。

問い合わせは駒ケ根ロータリークラブ(電話0265・83・0125)へ。

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