子どもの未来へできること 伊那で研修会

宇津さんの講演を聞くなどして子どもの未来のためにできることを考えた合同研修会
上伊那地域子ども応援プラットフォームと県将来世代応援県民会議上伊那地域会議の合同研修会が18日、伊那市荒井の市産業と若者が息づく拠点施設「アルラ」で開かれた。団体関係者や子どもの居場所づくりに関心がある人など約50人が参加。講演会などを通じて、子どもの居場所づくりや子どもたちの未来のためにできることを考えた。
認定NPO法人「フリーキッズ・ヴィレッジ」理事長の宇津孝子さんが「子どもたちの未来のために~私たちができること」と題して講演した。
宇津さんは、国が取り組む子どもに関する取り組みや政策を社会の真ん中に据える「こどもまんなか社会」を取り上げ、「こどもまんなか社会とは、子どもが周りの大人に大切にされていると感じられる社会」と自身の考えを述べた。その上で、「(大人は)経験や社会通念、偏見や差別の気持ちなどの主観から子どもに声掛けしている」とし、「子どもの幸せを願う大人が、主観で子どもに言っていることは本当に自分らしく考えているのか振り返ってほしい」と語り掛けた。
こどもまんなか社会の実現には、「特別な活動ではなく、自分と目の前の子ども自身が尊い存在だと思えることが大事」と伝え、「行政にカバーしきれないことを地域の大人が”愛を行う”ことで、子どもは大切にされているという安心感の中で良いところが発揮される」と話した。