あすの結婚式をプロデュース 赤穂高商業科

千村さん夫婦と打ち合わせる赤穂高校「やっちゃえブライダル」の生徒たち=19日、駒ケ根市の赤穂高校
地元のブライダル関係者の協力を受け、ウエディングプロデュースに取り組む赤穂高校(駒ケ根市)商業科3年のブライダル班(通称・やっちゃえブライダル)は21日、夫婦1組の結婚式を執り行う。新郎新婦が生まれ育った「日本」と新婦のルーツである「ペルー」の両文化を尊重した結婚式の実現に向けて、生徒たちが準備を進めている。
課題研究授業の一環で、2019年に始まった。「駒ケ根高原『幸せの森』ブライダル協会」が協力する。
今回の主役はカンボジア在住で一時帰国中の千村友輝さん(39)、花子さん(29)夫婦。「人の役に立つ、成長に貢献できる結婚式」を思い描いていた新郎の友輝さんが、知人である同協会メンバーのSNSを通じて高校生の取り組みを知り、花子さんに提案した。友輝さんは準備を進める中で「高校生の人間的、社会的な成長を見ることができてうれしい」と喜ぶ。
ともに生まれも育ちも日本だが、花子さんは南米ペルーにルーツを持ち、同国の生活文化に囲まれて育った。日本の様式になじみがない新婦側の参列者にも親しみや温かさを感じてもらえる結婚式にしてほしい―との2人の願いに応え、高校生たちは「Happy(幸せ)」と「Culture(文化)」を掛け合わせた造語「 Hapicul」を考え付き、テーマにした。
当日は駒ケ根高原の結婚式場「古民家ウエディング音の葉」で挙式と披露宴を行う。披露宴ではペルー料理とフレンチをビュッフェ形式で提供する。ペルーの結婚式に倣って新婦が新郎や自らの父親、親族らと踊り、親への感謝を表現する時間も用意。「互いの文化を愛し合える結婚式」(ブライダル班リーダーの生徒)を演出する。