住民と対話を 原村「移動村長室」スタート

初の「移動村長室」で住民と対話する牛山貴広村長(左から2人目)=デリ&カフェ「K」
原村は19日、牛山貴広村長が住民の元に出向いて対話する初めての「移動村長室」を開いた。希望のあった個人や団体の元を訪れて村政への意見や提案を直接聞く機会で、初回は4人(団体)を訪問。観光や子育てなどについて実際の現場で住民と向き合い、意見を交わした。
これまでは「むらづくりふれあいトーク」として村長室で村長と住民が対話していたが、8月に就任した牛山村長が新たに自ら出向く形を発案。月1回、午後1時30分~同6時30分の間で事前に申し込みを受け付け、1人(団体)1時間程度の持ち時間で懇談する。
初回の4カ所のうち八ケ岳自然文化園内のレストラン「デリ&カフェ『K』」では、村観光連盟副会長の石川高明さんら村の観光に関わる有志5人が牛山村長を迎え、村の観光の将来像について意見交換した。
石川さんは「(DMOなどの)新しい観光組織を作るにあたっては民間の活力を生かしてほしい」と提案。観光振興に意欲的な若い世代が地域にいるとし、「我々には原動力がある。情報も持っているので上手に使ってもらえたら」と求めた。牛山村長は「行政と民間の役割分担をしっかりと決めることが第一歩」と答えた。
参加者からは「八ケ岳自然文化園を村の観光の中核に位置付け、積極的に育ててほしい」という意見もあった。
初回を終えた牛山村長は「現場を見て雰囲気がつかめた。住民が課題を抱えている現場を見ることが大事だと改めて感じた」と話していた。