指揮者柳澤さんの「BCO」 来月下諏訪公演

下諏訪町での公演に向けて思いを語る指揮者の柳澤寿男さん
下諏訪町出身の指揮者柳澤寿男さん(52)=東京都=が率いるバルカン室内管弦楽団(BCO)が11月27日午後7時から、「ワールド・ピース・コンサート・イン諏訪2023」を同町の下諏訪総合文化センターやまびこホールで開く。新型コロナの影響もあり、全メンバーが来日するのは4年ぶり。紛争で分列した旧ユーゴスラビア各国の演奏家らが、柳澤さんの地元で国や民族を越えた音楽を響かせる。
BCOは、かつては「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれ、民族紛争などが続くバルカン半島(特に旧ユーゴスラビア)の民族共栄を願い、柳澤さんが2007年に設立。現在はコソボ、北マケドニア、セルビアなど旧ユーゴスラビア圏の国を中心とした6カ国の演奏家が在籍する。 ワールド・ピース・コンサートは15年から世界各地で開き、今回は同町、東京、京都で行う。
当日は、前半にフルート奏者の藤井隆太さんを迎えて尾高尚忠の「フルート協奏曲作品30a」、同楽団としてCD化するなどおはことするドヴォルザークの「弦楽セレナーデ ホ長調作品22」を演奏。後半はリムスキー・コルサコフの「交響組曲『シェエラザード』作品35」を披露する。
柳澤さんは「音楽は国、民族、文化の交流ができる。この楽団はメンバーが同じ思いを共有することから始まった」と話し、「われわれも隣の国、隣の市町村、隣の住人などとの交流がある。国や民族を越えた音楽を聴いて、思いを共有してもらいたい」と来場を呼び掛けている。
午後6時開場。全席自由席で一般3500円、高校生以下1000円。未就学児の入場は不可。チケットは、オンラインチケット「テケト」ほか、同町の大増旅館、えんのま馬場、岡谷市の笠原書店、諏訪市の平安堂書店、茅野市のシマダヤ楽器で扱っている。問い合わせは指揮者柳澤寿男後援会(電話090・7009・6985)へ。