初のファイアーチャレンジ 南箕輪村消防団

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より実践的な内容で消火活動の総合的な対応力を競った「ファイアーチャレンジ」

南箕輪村消防団は22日、操法大会に替わる日ごろの訓練の成果を披露する場として、より実践的に消火活動の速さ、正確性、安全性などを総合的に分団対抗で競う「ファイアーチャレンジ」を初めて実施した。操法のように決まったメンバーではなく、全団員が有事の際に対応力を発揮できることを目指した取り組み。五つの分団は、出動から撤収までてきぱきとした動きを見せ、住民らが会場の大芝高原陸上競技場で見守った。

村消防団はコロナ禍で2020年から中止した操法大会を廃止。この日は秋季演習として実施し、4年ぶりに大会形式で行った。

火災現場の想定は当日発表し、各分団出場者の10人もくじ引きで決定。作戦タイムの5分間で、障害物を避けていかに早く安全に消火活動できるか考え、資機材の選択や役割分担などを調整した。

声を掛け合いながら、ポンプを運びホースを延ばして放水。鎮火後も休むことなく片付けた。

第一分団の小隊長として団員をまとめた村上祥英副分団長(36)は「操法であればメンバーが固定されてしまうが、有事の現場では団員全員が一定以上の知識と実力が必要となる。今回のファイアーチャレンジは時代に合った取り組みで、全員のレベル向上につながる」と歓迎した。

村の消防団は定数230人に対して実数は190人ほど。村上副分団長は「団員の勧誘は難しいが、協力してやっていく仲間を増やすためにこの取り組みはPRの一つにもなるのでは」と期待した。

今回は副団長と本部、消防設備業者が審査。金賞に第五分団(大泉、北原、大芝)、銀賞に第二分団(北殿、南殿)が輝いた。海沼敬雄団長は「想定できない災害現場で、出動した団員がどう判断して行動できるかが重要。ただ速ければいいわけではなく、安全管理も問われる。今後もこのような実践形式で行っていきたい」と話した。

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