秋晴れ、きらめく湖周駆ける 諏訪湖マラソン

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諏訪市の諏訪湖ヨットハーバー前を通過し、下諏訪町方面へ向かうランナー。沿道に多くの住民や家族らが駆け付けて声援を送った

風光明媚な湖周コースを約6600人が駆け抜けた。22日に行われた第35回諏訪湖マラソン。全国ランニング大会の「100撰」に繰り返し選出される屈指の大会で、今回も1週間で定員に達する人気ぶりを見せた。澄み切った青空の下、ランナーは諏訪湖マラソンを走る喜びをかみしめながら、思い思いの目標を持って日本陸連公認のハーフコースに挑んだ。

今季一番の寒い朝となったものの、スタート時間の午前10時には9.8度まで気温が上がり、絶好のマラソン日和となった。地元の走友会に所属する石川吉信さん(70)=埼玉県所沢市=は15年ぶり2回目の諏訪湖マラソン。「70歳の記念にもう一度走りたかった」とスタートを切り、ほぼ目標通りのタイムで完走を果たした。

赤や黄、だいだいに色付き始めた街路樹、冠雪の富士山や北アルプス、きらめく諏訪湖。友人に誘われて参加した東京都の伊藤花乃さん(23)は「景色を楽しみながら走ることができました」とうれしそう。初めて出場した富士見町の高校2年生(16)は「両親と一緒にスタートしたけれど先にゴールしちゃった」と笑みを浮かべ、背中を押してくれた沿道の声援に感謝した。

大会は多くのボランティアが支える。諏訪市上諏訪中学校は、総合学習の一環で社会貢献活動に取り組む「ボランティア部隊」の3年生7人が参加し、選手の誘導や走り終えたランナーに参加賞を配る役目を担った。生徒の一人(15)は「すごく楽しいですし、気持ちが高まる。ランナーがしっかり走れるように応援したい」と充実した表情で語った。

茅野市出身の有賀のり子さん(48)=東京都=は6回目の出場で、諏訪湖での自己ベストを更新した。「ボランティアや沿道の応援、温かさも魅力の一つ。諏訪湖マラソンは諏訪地域の誇り。ずっと続いてほしいし、私も出場を続けたい」と話していた。

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