伊那フィル定演 ピアニスト八木さん迎え来月

伊那フィル定期演奏会のリハーサルでピアノを弾く八木さん(中央)
伊那市を拠点に活動するアマチュアオーケストラ「伊那フィルハーモニー交響楽団」(北沢理光団長、団員約60人)は、11月12日に開く第35回定期演奏会に向けて、会場の県伊那文化会館大ホールで月2回の練習に励んでいる。22日夜には、今公演が初共演となるピアニストで慶應義塾大学2年の八木大輔さん(19)=東京都=を招き、演奏曲のリハーサルを行った。
八木さんは、国内外の数多くのピアノコンクールに参加して史上最年少での優勝や入賞を果たしている新進気鋭の若手ピアニスト。昨年、同市で開いたピアノリサイタルをきっかけに、伊那フィルと共演する話が持ち上がった。
定期演奏会では、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第3番作品30」で演奏する。クラシックファンの間では”難曲中の難曲”として知られる名曲で、八木さん自身の強い希望で曲目に決まったという。
練習は7月に始まったが、八木さんの参加はこの日が初めて。ステージ最前列に置かれたグランドピアノの前に座り、伊那フィルをはじめ各地のオーケストラでタクトを振る横山奏さんの指揮でオーケストラと共演。壮麗な旋律が流れる中で、時には楽しそうに、時には真剣な表情でピアノを弾き続けた。
初練習に「いろいろなインスピレーションを受けた」という八木さん。「初めて弾く曲なので自分にとってもチャレンジ。新しく出会ったメンバーたちといい音楽ができれば」と話していた。
演奏会は午後2時開演。もう1曲、リムスキー=コルサコフの交響組曲「シェヘラザード」作品35(バイオリン独奏・田中和美さん)も披露する。チケットは全席自由で一般1000円、高校生以下無料。県伊那文化会館で販売している。問い合わせは市生涯学習センター内の北沢さん(電話0265・78・5801)へ。