自由な発想、ぬくもり作品 故西村さん絵画展

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色彩豊かな西村孝子さんの絵画が並ぶ会場=伊那市狐島のやま山文庫

昨年10月に亡くなった伊那市長谷の西村孝子さん=享年(61)=の絵画展が、同市狐島の古本と雑貨を販売する「やま山文庫」2階展示室で開かれている。自由な発想で描かれた色彩豊かな絵約25点が並ぶほか、晩年に描いたスケッチブックなども展示。ぬくもりのある作品が訪れる人たちを和ませている。28日まで。

生まれつき心臓が弱く、視覚に障がいがあった西村さん。子どもの頃から絵が好きで、本格的に描き始めたのは20年ほど前。地元の風景や山、海、花、人物などを題材に水性ペンとマジックを使い描いてきた。ほとんど独学だが、自宅近くの木版画家からアドバイスを受けることもあったという。

西村さんと縁がある同店の店主春日恵さんが、西村さんの絵を知ってもらいたいと、春日さんが預かっている絵と西村さんの家族が保管している絵などを展示した。

会場には自宅から見える南アルプス仙丈ケ岳や自然風景、写真から想像を膨らませて描いた富士山、花や人物を鮮やかな色彩で表現した作品が並ぶ。スケッチブックには晩年に描いた家族や山の風景などの絵も収められている。

西村さんの弟夫婦、西村隆史さん(58)里美さん(56)は「夢がある絵。人から影響を受けることが多く、素直に受け止めて表現する。見ていると朗らかな気持ちになる」とほほ笑み、「多くの人に見に来てもらえたらうれしい」と話した。

絵画展と併せて上下伊那地域の福祉施設の製品も展示販売している。時間は午前11時~午後4時。問い合わせは同店(電話0265・72・6648)へ。

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