イーナちゃんグッズ製作通じ 共生社会醸成を

現在のイーナちゃんグッズ。手前は「いなからプロジェクト」のロゴ
伊那市は市に関わる人や企業と協力して、市イメージキャラクター「イーナちゃん」のグッズを新たに作る取り組み「いなからプロジェクト」を始めた。製作を通じて、それぞれができることを考える地域共生社会の醸成を図る。第1弾はクリアファイルで、障がいのある人が手掛けたデザインを企業の協賛金などによって形にする。年度内の完成を目指す。
プロジェクトは市民による地域の魅力再発見、多様な主体が参加する地域共生社会、関係人口の創出を目標とする。名称は▽地域共生を「伊那から」発信▽程良さを意味する「なから感」▽色に例えた個性が集まり形になる「カラフル」を合わせたという。
現在のグッズはクリアファイルやトートバッグがあり、イーナちゃんの絵柄をプリントした仕様。2012年度に製作したが、時代の変化に合った伊那市らしい新デザインを模索していて、今回の共創事業と組み合わせた。
新しいクリアファイル(A4サイズ)は環境に配慮して紙製を採用。市内の障がい者施設の利用者にデザインを考えてもらい、イーナちゃんの絵柄も添える。併せて市や協賛企業のロゴなどを表記。費用は企業から募る協賛金と市で賄う。障がい者施設にはデザイン料を支払う。
デザインは複数種類つくって3000枚ほど製作する予定。完成品は協賛企業が活用し、市も移住相談者への配布などによってPRに生かす。
第2弾として高校生と共にエコバッグを製作する計画も進行中。市地域創造課は「イーナちゃんグッズの製作を通して、地域の人がつながり、誰もが活躍できる機会づくりなどのきっかけになってほしい」と期待していた。