東中生徒と食堂きよし コラボ弁当29日販売

ふるさと学習で大衆食堂きよしとのコラボ弁当を作り、PRする東中の生徒たち
駒ケ根市東中学校の生徒と同市中央の飲食店「大衆食堂きよし」は、自分たちで捕獲したイナゴの佃煮や駒ケ根の名物を取り入れた「アルプスがふたつ映えるまち弁当」を作った。「第30回みなこいワールドフェスタ」の最終日に合わせ、29日に同店の前で限定販売する予定。3年の生徒(15)は「駒ケ根の良いところを書いたパンフレットも入っている。魅力を伝えられるような弁当になったと思うので、ぜひ多くの人に食べてほしい」と呼び掛けている。
同店では昨年末から「駒ケ根を代表するような弁当を作りたい」と考え、中央・南アルプスをイメージした二つのおむすびや、イナゴの佃煮を入れた弁当を考案。同校に提示し、パッケージデザインの考案やイナゴの捕獲といった協力を依頼した。
スタッフで企画者の中村百合江さん(47)は「弁当に虫を入れることで、子どもたちやお客さんに受け入れてもらえるのか心配もあった」。それでも「郷土愛を育むきっかけになれば」との思いで提案したという。今回のコラボには同校生徒のうち、ふるさと学習で「商店街の活性化」をテーマに活動する班の1~3年生19人が参加した。
イナゴは生徒らが9月に、学校近くの土手や東伊那区内の田んぼで捕獲。計150匹ほどを獲って砂糖やしょうゆで煮た。弁当にはこのほか、駒ケ根名物のソースかつ丼やごまを使った利休揚げ、アルプスサーモン、天竜川をイメージした寒天、旬の野菜やキノコなどの多彩なおかずをバランス良く配置している。
購入時に合わせて渡すパンフレットには、生徒たちが考えた駒ケ根の紹介文を記載。弁当の掛け紙には学校から見える山々を描き、箸袋には生徒が制作したカッパのイラストを添えた。
中村さんは「子どもたちの記憶に残る体験になればうれしい。地元の食文化に親しんでもらえたら」と期待している。
弁当は税込み1200円。午前10時30分ごろから生徒たちが販売する。限定35食。