航空宇宙産業展望に理解 岡谷で講演セミナー

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テクノプラザおかやで開いた航空宇宙産業クラスターネット講演セミナー

NPO諏訪圏ものづくり推進機構は27日、「NAGANO航空宇宙産業クラスターネット講演セミナー」を岡谷市のテクノプラザおかやで開いた。民間航空機業界への参入を目指す諏訪地域の企業担当者ら約50人が会場で、約30人がインターネットで参加。講演で民間航空機業界の現状や今後の展望、新たな事業機会に理解を深めた。

県と諏訪圏ものづくり推進機構などでつくるNAGANO航空宇宙産業クラスターネット事務局の共催。県航空機産業振興ビジョンに基づくアジアの航空機システム拠点形成に向けて、県内航空機産業の中核企業を育成する取り組みの一環として開いた。

セミナーでは、三菱重工業民間航空機部元顧問で国内航空機産業企業のコンサルタント・アドバイザーの一丸清貴さんが「民間航空機業界の現状と今後の展望」、三菱総合研究所元客員研究員で航想研代表の奥田章順さんが「民間航空界の『脱炭素』がもたらす新たな事業機会」と題してそれぞれ講演。一丸さんはコロナ禍で海外渡航が制限され、落ち込んだ民間航空機の製造需要を説明し、「2020年からの20年間に約2倍の航空機需要を見込んでいたが、コロナ禍で3~3・5年遅れた」と指摘した。

ウクライナ情勢や世界経済の停滞など懸念材料を示しながらも「航空輸送は痛手を受けたが、着実に復活、再成長に移行している」とし、「2042年までに3万4000機ほどの航空機の新規納入が期待される。多くの企業に民間航空機の部品製造に参入してほしい」と呼び掛けていた。

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