色づく高遠城址公園 「もみじ祭り」開幕

高遠城址公園もみじ祭りの会場でそばを味わう来園者=28日、伊那市高遠町の高遠閣
伊那市高遠町の高遠城址公園で28日、恒例の「もみじ祭り」(実行委員会主催)が始まった。紅葉が色づき始めた園内で11月5日まで各種イベントを繰り広げる。初日も多くの家族連れやカップルらが来園し、高遠そばの振る舞いや園内の散策で秋の食や自然を満喫していた。
そばは連日午前10時~午後2時に園内の高遠閣で提供する。地元の「高遠そばの会」の新そば祭りとして実施。発足25周年を迎えた同会が当初から続け、10年余り前からもみじ祭りと併催する。今年も高遠と長谷産の地粉を会員の手打ちで提供。祭り期間中に3000食を振る舞う。
この日も想定を上回る約500食が出て「初日から盛況です」と会員たち。高遠閣の窓辺から公園を眺めながら食べた20代カップルは「新そばの風味を感じられておいしい。紅葉も始まって風情がありますね」と笑顔を見せた。
このほか、高遠城の戦いを題材にしたショーを初上演。織田軍と戦った仁科五郎盛信らに焦点を当てた約15分のショーで、11月3日も二の丸で披露する。公園や高遠城下を巡ってもらう新企画「古地図ラリー」も用意。絵図は園内では祭り期間中土日のみ配布している。会場には出店や展示などのブースもあり、祭り終盤には高遠ばやし巡行や太鼓演奏も予定する。
公園にはカエデ約250本が植わる。日当たりがよい葉から色づき始め、祭り終盤に見頃を迎えそう。実行委事務局で市観光協会の小松純子さん(50)は「紅葉もきれいになってきている。景色、そば、ラリーもある。秋の高遠を楽しんでほしい」と来場を呼び掛けている。