2023年11月1日付
きのう10月31日はハロウィーンだった。もともとは外国の風習だから日本人にはなじみがなかったが、クリスマスやバレンタインデー同様、すっかり年中行事の一つになった感がある▼日本では1980年代以降、各地のイベントでハロウィーンにちなんだ仮装が導入されるようになったという。販促イベントの側面もあったのだろう。今ではハロウィーンが近づくと店には仮装用のグッズが並び、街中ではあちこちでカボチャのランタンが目を引く▼Studyplusトレンド研究所が学習管理アプリ上で全国の中高生や大学生に行ったアンケートではハロウィーンを「恒例行事だと思う」という割合は約7割に上った。約2割は地元のイベントに参加、約5割は友達や家族とパーティーをした経験があり、参加したことがない割合は2割程度にとどまった。やはり若年層ほど根付いている印象がある▼ただ、近年はやや過熱気味になっているようだ。毎年多くの人が集まる東京のJR渋谷駅周辺。雑踏事故を危惧し、渋谷区長が「来ないで」と異例の呼び掛けをする事態となった▼過去のニュース映像には集まった人たちが暴徒と化したような異常な光景も。「騒げれば何でもいいのか」-。一部の人たちの愚行だと思うが、ハロウィーンに限らずどんなイベントも節度をもって安全に楽しめなければ規制が強まるだけ。そう肝に銘じるべきではないか。