持続可能な自治会に 南箕輪村が検討委設置

南箕輪村の自治組織の在り方を検討するため始動した委員会。藤城栄文村長(左から2人目)は「負担軽減が分かりやすいキーワードになる」と話した
南箕輪村は、10年先を見据えて時代の潮流に即した地域コミュニティーを作ろうと「持続可能な自治会検討委員会」を設置し、10月30日夜に初会合を村役場で開いた。区役員経験者や識見者、公募者ら13人に委員を委嘱し、委員長に北殿の征矢章さん(72)を互選した。生活環境の変化などにより、さまざまな課題を抱える自治組織の在り方を見直し、負担の軽減を図る。
ごみ回収の立ち会いや募金の集金、各種「委員」の選任など、区役員らの大きな負担となっている村や他団体からの依頼業務について検討。さらに役員の決め方、区の行事見直しなど、自治会の運営業務そのものについても協議を深める方針だ。
初会合では、委員が2グループに分かれて意見交換。自治会における課題や対応策を相互に出し合った。
「区の行事が多すぎる」といった指摘があり、区によってばらつきがある行事について、村がある程度基準を示すことができないかと望む声もあった。
ごみ出しの立ち会いについては、シルバー人材センターの活用などを求める意見も。回覧については、デジタル化推進の提案もあった。そのほか役員の人選の苦労、未加入者の多さ、加入金の高さなどさまざまな課題が噴出した。
意見交換に参加した藤城栄文村長は「(自治会の)業務の棚卸しがこれまで進んでおらず、必要、不必要といった議論が何十年もされずにきたことが分かった。慣習で続いてきた部分が多いと思うが、この協議を経て納得してやっていける形にしていきたい」と話した。
協議は2024年度末まで1年半かけて行い、その様子は村のホームページで動画編集して毎回公開する。
村は、課題に対してデジタル化やキャッシュレス化などで代替対応できる部分は協議と並行して改善を進めるとともに、自治会運営についても持続可能な活動にするためにスリム化できる部分などをガイドラインとしてまとめていきたい考えだ。
次回の会合は22日に行う。