八神純子さん歌声届ける 花田養護学校で
子どもたちへメッセージを込めて歌い上げた八神純子さん＝下諏訪町の県花田養護学校
県花田養護学校（下諏訪町）で10月31日、シンガーソングライター八神純子さんのコンサートが開かれた。今年３月の八神さんと同校卒業生で辰野町出身の小澤美幸さん（46）＝東京都＝による特別授業がきっかけ。会場の体育館には小学部から高等部の児童生徒や卒業生、教職員ら約２００人が集まり、八神さんの歌声に聞き入った。
小澤さんは後輩たちに社会に出る勇気を持ってほしい－と、同校で３回にわたり授業を行ってきた。八神さんの個人事務所で働いており、３回目の授業で八神さんとともにトークと歌の公演を行った。このときは20人ほどの児童生徒が参加したが、今回は全校の子どもたちにコンサートを届けようと企画した。
八神さんは「パープルタウン」などのヒット曲や、誰にでも”翼”があると伝える「翼」などメッセージ性のある８曲ほどを熱唱。２０１９年にアフガニスタンで銃撃され亡くなった日本人医師、中村哲さんのことを歌った楽曲も披露した。途中、生徒たちが内緒で練習してきた八神さんの歌を一緒に歌う”サプライズ”もあった。
東日本大震災を機に、被災地や病院などコンサートに来ることが難しい人たちに歌を届ける活動を続けている八神さん。「目標に向かってどれだけ笑顔でその日を一生懸命生きるか。それが一番大切」と子どもたちに語り掛けた。
高等部の生徒（16）は「３月のときは少人数だったけど、きょうは全校のみんなでコンサートを聞くことができて良かった」と笑顔だった。
